担当授業のこととか,なんかそういった話題。

2007年に始めたgooブログから2025年4月にこちらへ移籍してきました。

physics

「場」か「界」か

なんとなく,であるが。 理論物理の人(物理屋さん)は電「場」や磁「場」という気がする。 重力場とか場の量子論とか,「場」一辺倒である。 ところが,学習指導要領を確認したところ,中学理科や高校物理では磁「界」,電「界」という用語が主で,高校理科…

力学が難しすぎる件

運動の三法則と呼ばれるもののうち,第三法則として挙げられるのが作用・反作用の法則である。 リンゴが木からポトリと地面に落ちるのは,地面(地球)がリンゴを引き寄せているからだ,という落下現象の捉え方が既に日常的な感覚を超えているのだが,逆にリ…

量,単位,次元。

夏休みの自由研究 夏休み期間に行う自由研究の一つとして物理量と単位,次元の世界常識を学ぶことにした。 参考文献 参考文献として,まずは公的機関が発行している次のような文書を一次資料として使用する。 日本産業規格の一つ,JIS Z8000-1 : 2014. ISO/I…

力積とか運動エネルギーとか角運動量とかに関する断想。

久々に「力積」という言葉を耳にした。懐かしく感じた。 いわゆる Newton 力学での質点の運動は,Newton 方程式 ma=f によって記述されるという。 もちろん,これは慣性系においてのみ成り立つ,という但し書きが付く。 いきなりわき道に逸れるが,その「慣…

エネルギーと力のモーメント。

産総研が配布している SI 単位系の布教パンフレットをざらっと眺めていたら,力のモーメントの単位は SI では N・m であって,これはエネルギーの単位 J と次元が同じだけれども,力のモーメントの方を J と書くことはありません,みたいな注意が書かれてい…

アインスタイン全集(全 4 巻)。

先に結論を申し上げると,古書店で入手できるようだが,買うのは見送ることにした,である。 数理論理学の研究者であった前原昭二氏 (1927--1992) の晩年の著書『線形代数と特殊相対論』(日本評論社,1993 年)の巻末の「文献案内」に,1922 年から 1923 年…

モノとコトの狭間。

世の中の全てを「モノ」と「コト」に分けて考えてみる。 モノとは物質であり,それは確かにそこにあるものであって,実在である。 コトとは現象などのことで,情報である。 モノとコトの大きな違いは複製が容易かどうかである。 全く同じ性質のモノをコピー…

電磁気学の数学的な部分に関わる素朴な疑問,二つ。

電磁気学に関する僕の知識は断片的なうえ,知識の量は少なく,理解も浅いため,具体的な問題を自力で解くことができないほどである。しかも個人的に素朴な疑問をいくつか抱えたまま解決できないでいる。 ちょうどベクトル解析の授業の期末試験を終えたその日…

4元ポテンシャルと4元数。

静電場 E は渦無しの条件を満たすので,∇φ=E となるスカラー版原始関数ともいうべきスカラーポテンシャル φ を持つ。 静磁場 B は湧き出しなしの条件を満たすので,∇×A=B となるベクトル版原始関数であるベクトルポテンシャル A を持つ。 時間によって変動す…

絶対温度の反対。

絶対零度は,理論的にそれ以上物質を冷やすことができない温度のことだが,温度の上限も考えられているらしい。その名も Planck(プランク)温度という。 その Planck 温度は絶対零度の値を知るためにネットで検索した時に知ったのだが,改めて「プランク温…

焼きが回ったなぁ。

ダイオードと抵抗の直列回路に流れる電流の理論値を求める計算についてちょっと考えた。 工学系の教科書を参照しているのだが、公式は既成事実のようにしか与えず、なぜそのような式になるのかを教えてはくれない。教科書というのはとかくそういうものかもし…

追記。

なんで Coleman-Hepp model の名前の由来を話題に取り上げたのか,肝心な点を書きそびれた。 1979年に Communications in Mathematical Physics 誌に発表された Richard S. Palais(パレ)氏の論文 "The Principle of Symmetric Criticality" の参考文献に,…

Coleman-Hepp model の原論文。

とある知り合いから "Coleman-Hepp model" というフレーズを聞いた。 その理論に関する知識はまったくないし,何らかの学問的な関心を寄せているわけではないが,それをキーワードに検索してヒットする何本かの論文において,参考文献リストに Hepp の論文は…

冷蔵庫,またはクーラー。

相対性理論で有名なアインシュタインは、シラードの悪魔として知られるパラドックスなどで有名なレオ・シラードと安全な冷蔵庫の設計を試みたことがあるそうな。 ところで、冷蔵庫やクーラーなどの、熱を低温のものから高温のものに移す装置はどうやって作ら…

電力の伝達。

最近、こんなことに頭を悩ませている。 コイルとコンデンサをつないだLC回路において、初期状態では電流は流れておらず、コンデンサには電荷が蓄えられているものとする。 この系はコンデンサの静電容量とコイルの自己インダクタンスによって定まる固有の振…

ジュール熱。

素朴な原子論的な考察で、金属中を流れる電流に関するジュール熱の公式を導出できないかと思っていたが、どうやら高校レベルの話題だったらしく、高校の物理IIの教科書で解説されているのを見つけてしまった。

抵抗の Jourle 熱。

高校物理レベルの素朴なモデルで,抵抗の両端の電圧と抵抗を流れる電流の間に成り立つ Ohm の法則を説明することができるようだが,それをさらに詳しくして,抵抗で消費される電力を表す式や,抵抗の温度依存性などをも説明する理論式を導くことができるだろ…

エネルギーと変分法。

こんなことも知らないのは正直、恥だと思うし、ちょっと調べればすぐに解決することだとは思うのだけれど、 ・Eulerが変分法を開発したり、Lagrangeが解析力学を始めた頃に、エネルギーという概念は確立されていたのか。 ・Hamiltonの時代にはどうだったのか…

ドップラー効果。

センター試験物理のいつだったかの問題に、次のようなものがある。 慣性系で静止している観測者に向かって速さvで近付く音源から、振動数fの音をt秒間だけ鳴らしたとき、観測者は何秒間音が聞こえるか。 音が聞こえる時間が変わるわけない、と最初に思ってし…

コンダクタンスというアイデア。

抵抗 R の両端の電位差 E と,抵抗を流れる電流 I の間には Ohm の法則 E=RI が成立することが実験的に確立されているが,ここで,電流の流れにくさの指標である抵抗 R の逆数 1/R は流れやすさの目安を表すと考え,それをコンダクタンスと呼ぶ。 それを使う…

あと十年したら。

今日の G○○gle ロゴはシュレーディンガー生誕126周年記念バージョンになっていた。 久々にシュレディンガー音頭を観たくなった。ちょうど盆踊りの季節だし,踊るか?! あと十年もすれば,量子力学の重要な発見のラッシュから百年ということになる。それを記…

色の感じ方に関する仮説。

ヒトの目には R,G,B の各色に反応する細胞があり,それで色を感じるらしい。 この説に従うと,これらの色の間の振動数を持つ光の色はどう感じるのかと気になる。 例えば,橙色の光に対し,各細胞の刺激に対する応答(例えば電位差)が r,g,b だとする。…

圧力勾配と風速の関係。

今週末は台風並みの低気圧が日本を襲うという。 台風といえば,中心気圧が低いほど威力が強い,というイメージがあるが,それは本当だろうかとふと気になった。 ベルヌーイの定理にせよ,非圧縮性粘性流体の運動を記述する Navier-Stokes 方程式系にせよ,圧…

堅いものをたたくと音が出る。

固形物をたたくと音がする。 そんなことは日々常に経験することである。 逆に,大きな音がすると窓ガラスやドア,壁などが振動する。 それも,ヘリコプターが通り過ぎる時などに体験することであるし,こぶしを軽く握って口を覆い,「あ゛~」と声を出してみ…

Information causality.

友人の gk 氏から,"information causality" という,量子情報理論において得られた最新の深遠な結果について解説してもらった。 僕は全くの専門外なので,ちゃんと理解できたとは言えないが,ある定理の見事な証明に接して gk 氏が感じたという感動は共有で…

Deutsch の問題。

量子計算の分野で知らぬ人はいないであろう,世界的に有名な David Deutsch(ドイッチュ)という人がいる。 この人が(たぶん1985年に書いた論文で)述べた問題およびその解法は Deutsch の問題だとか,Deutsch のアルゴリズムという言葉で呼ばれている。 そ…

月虹。

今日の日中は雨だったが,夜は晴れ間が広がった。 満月に近い,明るい月の光(月光)が,小さな雲にときどき遮られていた。 それを眺めているとき,月の回りに虹の輪ができているように見えた。 その現象を月虹(ゲッコウ)ということ,およびその原理を,つ…

Kepler の第三法則。

ここ数日,わーい連休だーと思ってマンガを読む以外に全く何もしなかったことを反省し,Kepler の第三法則をグラフで検証してみた。 初めは OpenOffice の表計算ソフト OpenOffice.org Calc を使って両対数グラフを描こうと思ったのだが,描き方がわからなか…

ずっと読みたかったもの。

もうかれこれ10年近く前のことであるが,研究集会で京都大学に行った折,当時博士論文を準備していた高校の同窓生に会った。その時,太田浩一氏の電磁気学の教科書を紹介され,東京に戻ってさっそく購入した。 その本は現在東京大学出版会から出ているが,当…

限界。

ノーベル物理学賞が発表されたが,僕の全然知らない内容だった。どうも量子系を測定したり操作したりする画期的な実験法を開発した人々らしいが,具体的な内容や意義もさっぱりわからない。 そもそも僕は専門の数学の業界についても詳しくなく,ましてや物理…